そう思ったから、聞きました。
──確信犯だ~。でも、僕や多くの日本人のファンは、最後にサウザーを許すんです。許す。分かります?
言葉の意味は分かる。でもサウザーは許せない。ゴメンなさい。
──いえいえ。大丈夫です。日本人といっても、女性のファンでサウザーを嫌いな人はとても多いんですよ。
だけど、5年前? 6年前? 映画がありました。ケンシロウとサウザーの闘い。声は、阿部寛さん。
──おお! 観たんですか?
もちろん。阿部寛さんの声は、メッチャかっこいい! マッチしてます。
──メッチャ(笑)。
そうです。メッチャかっこいい。アナタはどう思いましたか?
──僕も良かったと思います。見た目もケンシロウに似てますしね。
そう! だから、同じ。イメージがピッタリで素晴らしい。でも、なんで少しで終わりました? 続きは?
──あれは最初から5部作という形で製作されたんです。でも、僕もまた映画を観たいですよ。しかも今度は実写版がいいです。
おお。いいですね! リアルアクションは私も観たい。でも、とても難しい問題があります。キャストです。
──そう。そこが本当に難しいんですよね。ケンシロウは、特に。
私も同じです。ケンシロウは難しい。
──ただ、僕の中でラオウは決まってます。
本当ですか? 教えてください!
──渡辺謙…。ケン・ワタナベ。
ケン・ワタナベ! それ、いいです!!
──でも、実際のラオウのようには闘わない。少しだけ難しい話になりますけど、身長や体格のイメージよりも演技力を優先したキャスティングにしたいんです。ちなみにサウザーは唐沢寿明と決めています。
サウザーの話は、もう大丈夫です。
──ははははは!
でも、ケン・ワタナベは、師匠じゃダメですか? リュウ…リュウ…。
──リュウケン?
そう! 師匠のリュウケン。僕の中ではそういうイメージもあります。
──じゃあ、ラオウは誰に?
難しいけど、阿部寛さん。
──え? ケンシロウじゃなく?
そうです。本当はケンシロウだと思うけど、日本の俳優では、阿部寛さんは背が高い。だから、ラオウ。
──なるほど。ただ、僕は実写化となるとそういう問題が出るから、芝居とかキャリアとかを重視して、闘わないけどラオウは渡辺謙。年齢設定もそういうのに合わせて高くしたいなと考えているんです。
なるほど。じゃあ、オリジナルストーリーになりますか?
──そうですね。原作をアレンジした内容になると思います。
もしそれが本当に映画になる時が来たら、オリジナルキャラクターを僕に考えさせてください(笑)。
──おお! いいですね。
テリーさん…テリー伊藤さん。彼は映画のキャラクターでした。
──うわ。詳しい! 5部作の『ケンシロウ伝』に出ましたよね!(※6)。
【※6】ケンシロウ伝
シンにユリアを奪われ瀕死の重傷を追ったケンシロウは一年後にシンと再会、かつて持ち合わせていなかった執念でシンを倒し決着をつける。これまで語られていなかった空白の一年で、ケンシロウはいかにして強くなり、救世主としての道を歩んだかを描く北斗5部作の最終章。エンドロールにはガル憎の名も刻まれている。 (c)武論尊・原哲夫/NSP 1983, (c)NSP 2008, 版権許諾証MA-209 MB-209 MC-209
そう。とても悪い役だけど、かっこいいしイメージも合う。僕はすぐに思いました。羨ましい!
──その気持ち、分かります。
ただ、オリジナルキャラクターのイメージは、私もあります。
──え? 聞かせてください!