──武論尊先生や原先生は生みの親なので特別ですが、芸人の方だったり精神科医の先生だったり、漫画家さんやプロレスラー、外国人の方など幅広い皆さんとお話しを。
それぞれのお仕事で、それぞれの価値観を持っている方…みたいな?
──ええ。例えば精神科医の名越康文先生には、精神学的に北斗のキャラを分析していただきました。プロレスラーの棚橋弘至さんの場合は分析ではなく、リアルにケンシロウの体型を目指されたとか、そういう部分ですね。そして、川越さんと言えば料理人…シェフ。そこに切り込んでいきたいんです。
え~? シェフ目線で北斗の拳を分析するのは難しいですよ~。
──少し違います。違うアプローチというのはですね、ズバリ、北斗のキャラクターたちを料理に例えてほしいんですよ。
あ~なるほど。そういうこと!
──ええ。これまでの対談では「なにかに例える」というのは無かったですから。料理だからこそ、それを作る川越さんだからこそ、できる。
それは面白そうですね。具体的に誰を料理に例えればいいですか?
──先ほど好きなキャラクターとして挙げていただいたトキとケンシロウとラオウ。せっかくなのでこの北斗三兄弟でいきましょう。
なるほど。分かりました。
──あ! すいません。可哀想なんでジャギも入れましょう! 本当は北斗四兄弟ですから!
分かりました(笑)。ちなみにイタリアンな感じがいいですか? それとも何でもアリですか?
──料理ならなんでもOKです。得意分野でもいいですし、自分が作るならこれだな、という考えで。
う~ん。まずラオウは……答えとしては普通かもしれませんが、サーロインのステーキですよね。
──はいはい。やはりラオウは牛肉になりますよね。しかも、ものすごい肉厚の豪快なステーキ。
ええ。イメージとしてはガッツリした感じになっちゃいますよね。
──はい。500グラムとか、あるいはそれ以上。しかも上等な肉。
逆にトキは色鮮やかなバーニャカウダのサラダのイメージですね。
──おお。サラダ! それは少し意外な感じですね。
そうですか? トキの拳の美しさや鮮やかさに似合うと思いますよ。
──いやいや。川越さん。異論を唱えてるんじゃありません。なんせプロに聞いてるわけですから。単純にラオウが牛肉だったんで、トキは白身魚とか、そういう感じかなと。
あ~。それもアリですね。でも最初に思い浮かんだのは、バーニャカウダのサラダ。色鮮やかなね。
──それこそがシェフ。プロの目線ですよね。いいと思います!