黄金の北斗世代としての共通点とそれぞれに持つ独自の視点が交差

若杉先生。頭の中で「デトロイト・メタル・シティを描いた人」というのがあるから、なんて言えばいいのだろう。ロックが好きでバンドもやってる自分と同じ匂い。あるいは少しワイルドな感じの人なのかと思ったら…完全に正反対。まるで有名塾の優秀講師のような見た目、物腰の柔らかい話し方や接し方。だが、話を進めるに従って別の匂いが出てきた。他ならぬ「北斗の匂い」。しかも完全に同世代の匂い。好きなキャラのマネをしたり絵を描いたり死兆星を探したり。前回のケンコバさんもそうだったんだけど、同世代の北斗チルドレンとの会話は本当に面白く、相手を身近に感じてしまう。また、今回の「ほとんどケンシロウの口が閉じている」的な発言。ケンコバさんも若杉先生も、それぞれの目線で北斗を見て、それぞれの解釈をしている。それを自分が気づいてなかったから悔しいのだが、悔しさの後に「それだけ北斗が好きなんだよな」という納得感、満足感のようなものが得られる。この連載を通し、初めて知った感情だ。最後に、若杉先生は北斗の他に「エロい匂い」もしたことを付け加えておく。

Interviewer ガル憎
フリーライター。1974年1月4日、広島県に生まれる。北斗の”第一世代”とも称される生粋の団塊ジュニアかつ原作の公式親善大使で、広島東洋カープファン。原哲夫らとの交流も深く、映画「真救世主伝説 北斗の拳 ZERO ケンシロウ伝」のエンドロールにも名を刻む。好きなキャラクターは、トキ。